一時停止は必要か?
みなさまこんばんは、
教習所に勤めた元偉い人のブログ5回目
いつまでたっても議論が尽きない一時停止について。
一時停止が必要か不要か、みなさまそれぞれ意見が分かれるところですが、もちろん停止線を超えないように一旦止まるしかありません。
ある交差点において一時停止が不要である、徐行で十分、一時停止場所では確認できないなどという方がおられますが、そのような方がいるからこそ一時停止が必要なのです。自分の都合で好き勝手に道路を走り回る人を見逃すわけにはいかないのです。
3回目で書いた通り、法律というものが人の良心に期待していないとはそういうことです。
また、人によって判断基準が異なるため、それを設定する必要があります。道路交通法においては危険防止が第一義となるためそれに則った法整備がなされています。
よって、前述のような自分勝手な解釈こそが、一時停止に限らず道路交通法、ひいては法律が存在する所以となります。
ここで良心に期待できない、判断基準が異なるということを、一時停止を用いて具体的に考えてみましょう。
交差点はさまざまな交通が交差するところであり、交通事故全体の6割超がここで発生しています。ここにいう交通とは歩行者から自動車、身体の不自由な方、高齢者、子供まですべてを含みます。
さて、ある交通整理が行われて(信号機が設置されて)いない交差点において自動車でのより安全な通行方法を考えてみましょう。
仮に、あなたがこの交差点を
運転に不慣れで、
土地にも不案内な、
雨の日の夜に、
通過しようとする際、交差点手前で一時停止するのではないでしょうか?あるいはそうすること以上に安全な方法などあり得ないのではないでしょうか?
極端な例を持ち出しました。
ところで、交差点等における一時停止が不要と考える方は、当該交差点でどのような条件がそろえば、一時停止しなくても安全といえるのでしょうか?
運転に慣れている?道をよく知っている?晴れている?明るい?
また、雨の夜なら一時停止するのでしょうか?
それも土砂降り?小雨?
運転に慣れているってなんですか?明るいってなんですか?
どれも定量化、数値化できません。また、人によってその考え方はばらばらです。
よって、当該交差点を通過する方法としてそれが最も安全と思われる場所に、一時停止が設定されているのです。
そして、一時停止に限らずその道路においてもっとも安全と思われる、場合によっては不自由、否効率的だと感じる交通方法が指定されるのです。
それは仕方のないことです。しかし、今後あらゆる条件を定量化できるほどにAIが進歩すれば、一時停止から、速度制限といったものまでがなくなる日が来るかもしれません。
人間の成熟を待つよりも人口知能による制御がより安全で効率的とはなんとも残念な話ではありますが。
ところで、一時停止のその停まり方ですが、交差する道路の交通に圧迫感を与えないような停止方法をとりましょう。
これについてはまた次回