みなさまこんばんは
教習所に勤めた元偉い人のブログ 9回目
教習期限の変更について
ここでは教習期限が9か月の普通自動車について解説します。
各車種の教習期限については前回を参照してください。
前回記述の通り、教習期限というものは延長することはできません。
インターネットで検索すると関連ワードにて教習期限の延長が表示されますが、何度もいいますが、期限の延長はできません。
できるのは教習期限の変更です。
変更するので見かけは延ばしたようになりますが、実際には9か月という教習期限の開始時期と終了時期を変更していることになります。
さて、教習期限が9か月ということはすべての教習がその範囲内に収まっていなければならないといことです。
教習期限というものは最初の教習を受けた日から発生します。
免許をお持ちでないか、原付、小型特殊免許をお持ちの方は、学科教習1を受講した日から9か月。
すでに原付、小型特殊以外の免許をお持ちの(所持免許あり)方は最初の技能教習を受けた日から9か月。
例えば普通自動車科に免許をお持ちでない(所持免許なし)状態で入所した方は、学科教習第1段階教程1を受けた日が1月15日であれば、教習有効期限は10月14日となります。ここまでにすべての教習(技能、学科とも)を修了(効果測定、卒業検定は除く)させる必要があります。
仮にけがによる長期入院など、公安委員会が教習を受けることができない期間があると判断した場合、期限の変更がなされることがあります。
ところで何度も申し上げますが、教習期限は9か月です。
教習期限の延長はできません。
1か月入院したとします
この例でいえば入院期間中を教習のうけることのできない期間とみとめ、その1か月を本来の教習期限の後ろに回します。教習期限は11月14日に変更されます。
これでは延長になりますので、すべての教習が9か月で収まるように、1月15日から1か月分の2月14日までの教習が無効となります。
この間に受けた教習を受けなおす必要があります。
学科教習はともかく、技能教習をどのようにやり直すかは各公安委員会の判断となります。
このやり直し分と、残りの教習を11月14日までに修了させる必要があります。
これが期限の変更のしくみです。
期限の変更も例外中の例外であり、特に教習の早い段階では残りの期間で教習を詰めることが可能なため基本的に認められず、期限が迫り、かつケガや病気などやむを得ない事情が発生した時に限られます。
留学等の個人的な理由はもちろん認めてもらえません。
ともかく手続きは複雑となりますので、期限は切らさないようにしましょう。