教習所で教わる運転 ~教習所で教わる運転は役に立つのか その1~

みなさまこんばんは

教習所に勤めた元偉い人のブログ 10回目

教習所で教わる運転はどうなのか?
というよくある疑問について

特に検索エンジンで上位に表示される自動車評論家(笑)等が否定的な意見を書いておりますが、さて。

意見をして頂くのは結構ですが、大きな問題があります。

基本的な疑問

まず、ほとんどの人(自動車評論家(笑))も含めて教習所には人生で1回、多くて2回(普通車と二輪など)しか通いません。
そして基本的にその時に初めてその車種を体験することになります。

また、教習所には基準時限があり、もちろん教習所も多くの場合は会社であり基準時限で卒業させたいことから、教習生の技量と時間的制約から伝えきれない、伝わらない、身につかないこともあります。

あるいは指導員も繁忙期には一日11コマの乗車もありますので、疲弊してしまい、いわゆる目印教習となることがあります。
例えば縦列駐車の目印にも意味があるのですが、それも伝えきれず・・・・

その自身の1回のみの体験と又聞き、外から教習車を眺めるだけで否定的な意見を述べる行為は甚だ疑問です。

教習の実際

ブレーキのかけ方にしてもポンピングブレーキなどは教えません。後続車が異様に接近して合図を送る必要がある場合に使用するなど、趣旨は明確に伝えております。技量の備わった教習生にはブレーキをゆるめながらクリップにつくことも体験させ、その時のタイヤにかかる負担なども説明します。

また同じくある程度の技量が備わった生徒には、例えば坂道発進でブレーキを踏んだ状態で半クラッチの位置を探らせておいてそのままブレーキを離して緩やかにアクセルを踏ませて発進などは何十年も前から教習中で取り入れております。

ダブルスタンダードや自分の基準を設けている人が特に自動車評論家(笑)には多いようです。

普通自動車の運転免許技能試験は100点満点の減点方式で70点以上で合格です。
教習所の卒業検定も同じです。

右折待ちの時にセンターラインに寄せることができなければマイナス10点です。
それ以上に後続車への迷惑となります。教習で教わる基本的な走行です。
それでも免許をもっている人はある一定の割合でセンターラインに寄せることが出来ず、それに後続した時に文句を言うでしょう。
「なにをやっているんだと」
で、路上教習の車をきちんと見たら意外ときっちりセンターラインに寄せてたり。

教習所業界の中では

教習所業界も斜陽産業!!

運転、接遇に関しては心ある検定員、指導員はつねに正しい運転を模索しております。
もちろん谷口信輝氏のドライビングノートといったものやyoutubeでの黒沢元治氏の走りも参考にしますよ。

私も教習業務に携わるまでは教習所の運転など役に立たないというスタンスでしたが、検定実施基準などを精読すると驚くほどまっとうなことが書いてあります。

もちろん、谷口氏のような方にお伝えするような運転、操作技量は持ち合わせておりませんが、それでも否定的な意見を述べるのであれば、きちんと教習所の実態を、特に自動車評論家等の車に関する文章で糧を得る方々には是非自身で確認してからにして頂きたいものです。

次回以降で教習の実際を解説します。

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