みなさまこんばん(こんにち)は
教習所に勤めた元偉い人のブログ 11回目
多くの人が得意とは言えないバックと駐車について
JAFメイトなどの冊子を読んでもピンとこない方、車庫入れ教室のようなものに参加する時間のないあなたへ。車体感覚?目印?なにそれ。前進で身についているのではないのですか?特に駐車に関しては前進がキモです。
目印教習の意味
これから教習所に通う方、教習所が現在進行形の方へ
例えば方向変換、縦列駐車の時に何番目のポールが窓ガラスのどこそこに来たら~などという目印を教わるかもしれません。その目印の意味を指導員に確認しましょう。答えることの出来ない指導員に当たった際は事務所の偉い人に聞きましょう。もちろんその位置でその操作をすればうまくいくからそう伝えているのですが、うまくいくには理由があるのです。車は機械ですから。簡単に言えば車はその場で90度向きを変えることができず、また平行移動もできず、それらの行為をしようとすればずれが生じ、そのずれを逆算した位置が目印となっています。もう免許をお持ちの方は車を動かしながら覚えていきましょう。10センチ以下の精度が求められるなら結局何か目印を用いるしかなく、そうでないならハンドルのタイミングなんて適当です。動かしながら判断。
バックが苦手な2つの理由
そもそもバックで走行する機会が少ない
教習所に通って普通自動車免許を取得しようとした際の技能教習の基準時限はオートマチック車限定科で31時限(1段階12時限、2段階19時限)マニュアル科で34時限(1段階15時限、2段階19時限)となります。このうち一般的な自動車学校でのカリキュラムでみるとバック、後退がカリキュラムに組み込まれる時限は(復習項目として実施する場合は除く)1段階1時限(ただし、ほぼ体験のみと狭路での切り替えし。復習項目として残さない)2段階2時限のみです。さらに2段階の2時限も卒業検定の縦列駐車、方向変換対策として行うことがほとんどなので、車が後退する時にどのように動いて行くかを把握することは難しい。
思いだしてください。あなたが教習所に通っていたとき、模擬、トレーチャーの授業を終えて初めて実車での教習を受けたときのことを。必死になって感覚を集中してハンドル、アクセル、ブレーキで車がどのように動いて行くのかを探りながら運転していたはずです。
そしてyoutube等動画投稿サイトでもハンドルの切り方などは永遠のテーマでもあります。
この、一体後退でどのように車が動いていくのかを習得しない限りあなたの車庫入れはいつまでたっても上手になりません。さらに間抜けな指導員はなぜ自分が後退、車庫入れができるのかを自分でも把握できていないのです。
またまたPDCAだ!!
ここでうまくなる答えは半分以上でてしまいました。
つまり、後退時(バック)でも前進と同じように一体このまま進めば車がどのように動いて行くのかを回数を重ねて体得するしかありません。
繰り返しますが、前進と同じようにです。
P、広い駐車場などで自分なりにカーブを設定する。
D、そのイメージに対してハンドルを操作して車を動かす。
C、車が設定したイメージに対してどう動いたのか?結果を考えて次のハンドル操作をどのように行うかの修正案を検討する。
A、Cを実行する。
だ。
駐車(法令用語でなく車庫入れ)ってなんだ? そもそも駐車の意味が分かっていない。
答えは向き、又は位置を基本的に後退で変えること
これが頭の中に入っていないといつまでたっても駐車、バックは上手くなりません。あるいはできているとは言えません。それはたまたま・・・特に駐車関しては前進も頭の片隅においておきましょう。
向きを変える 前進しても構わない!! ~方向変換の応用~
縦列駐車を除けば駐車とは向きを変える行為です。前進でも後退でも何回やり直しても構いません。狙った駐車スペースに対して車がまっすぐに収まるように誘導することです。ポイントは前進しても構わない。ただ向きを変えて駐車スペースに車が出来るだけ真っ直ぐに向かうことを考えましょう。それも可能な限り広いスペースを用いて。車庫入れの際にいわゆる「頭を振る」のはこのためです。しかし、理解せずに振ってもダメです。
ほかの車にぶつけないようにすることは勿論最重要ですが、それは別の次元です。
あなたはいったいどこに、どのように車をしまいたいのか?を考えなければなりません。JAFメイト等の冊子にあるように隣の車の角がー、などといっているうちはいつまでたっても上達しません。それはぶつけないようにするためだけです。
位置を変える ~縦列駐車~
縦列駐車は左側通行の日本においては現在の車の位置から車を左にずらす行為です。前進で行ってもかまいません。ここを念頭に置きましょう。それがわからず、最初はハンドルを左、その後は右、などと覚えていてもそれは無意味です。
左にずらすから左に切る、そのままではぶつかるから右に切る。前進で駐停車を行う際と変わることはありません。それをやや短いスペースでかつ後退で行うだけの話です。できないのは一つ目の理由で躓いているから?すなわちバックで車がどう動くかの理解が足りない。
やっぱりPDCAだ!!
つまり、縦列駐車においても駐車(方向変換)においても
P、駐車位置を決めて、ハンドル操作を考える
D、動かしてみる。
C、車がどのように動いたのかを考える。
A、動いた結果をもとに次のハンドル操作に修正を加える。切るのタイミングが早いのか遅いのか?その量の過不足は?などなど。
さっそく広いスーパーの屋上で練習してみましょう。運転するのは、あ・な・た・・・・免許取り立てのわが子の駐車の練習に付き合うよき保護者の方も、とにかく後退での動きをつかませることに重きを置いてください。
ヒント
最初に車を停める位置、あるいは動き初めの位置は毎回同じに設定して下さい。ただし、明らかに駐車マスに入らない位置なら再設定。動きを覚えることと、駐車マスに対して真っ直ぐ向かうことを同時に行うのが困難であれば最初は分けても構わない。